2016年12月29日木曜日

来年のこと



すっかりブログの更新をさぼってしまいました。
治具ばかり作ってて、見せるものもないし、
機種変更したら使い方が分からなくなっちゃって...(´・ω・`)

冬休みに入ってようやく写真をアップロード。

ナタが苦手な初心者用の補助具です。
年が明けたら工芸部で試してみます。
    *****
年の瀬も押し迫り、そろそろ来年のことを考え始めました。

「このひとは、何をしようとしているのかよく分からない人です」

鴨川の師匠がわたしを指して曰く。
むむ。鋭いな。

しかし、よくわからないままに、
ゴールデンウィークの予定が決まり…
来年は、養老渓谷の近くでワークショップをやることになりそうです。

この冬はそのイベントの準備や制作と、
師匠に習った買い物カゴの練習と、
竹細工で忙しくなりそう。

ほんと、職人でもないのに、なにをしてるんでしょうね〜

「竹細工は金にならないからなあ…」

ああ、そんな言いにくいことをはっきりと…

「竹細工やってる人が、食べていけるようになるといいんだけどなあ…」

うん…(´・ω・`)

物を介した労力の流通という、
手工芸品取り引きの性質を考えると、
労働単価が高い国では産業として成り立たない、ってことは分かる。

でも、経済的に成立しないからといって、
竹林や竹細工が放棄されるのは、
ちょっともったいないんじゃないかなあ…

経済が成熟したからこそできることとか、
やるべきこととか、あるんじゃないかなあ…

そんなことを考えながら、大掃除も終わらぬまま、
今年も暮れていくのでした。
ああ、いけね。掃除しないと…

2016年12月13日火曜日

Merry Christmas!

 竹もりの里 の竹がクリスマスのディスプレイに使われていると聞いて
銀座三越に見に行ってきました。
さすが銀座三越。
ディスプレイにも気合が入っているわ。
でも、竹はどこにあるのかな…
暗くて見えないかな…
 と思ったらこんなところにありました。
正直、クリスマスディスプレイに竹ってどうなのかと思ってたけど、
ほんわかと灯りがともされていて、案外いい感じです。
他にも、エントランスやテラスの装飾として館内のいたるところに置かれています。
三越においでになる機会があれば、ぜひ探してみてください。


2016年11月29日火曜日

フランスの柳で編むヘンバスケット



「材料費の代わりに、材料を持って来て物々交換してもいいよ」と言ったとき、
たしかに私は、わらしべ長者的な展開を期待してました。
どんな材料が来るんだろ。ワクワク。 (*´∇`*)


答えは、たくさんの材料、でした~ !
大きな束が 4 つも。


えー、金の柳か銀の柳が来るんじゃなかったのか~


これはもう、持って帰って作るしかないなあ…
結局、欲張り婆さんのように大きな束を担いで帰国したのでした。


というわけで、とりあえずヘンバスケットに挑戦です。
かつてニワトリを運ぶために使われていたというヘンバスケット。
まず三つの輪を束ねて、骨組みを作ります。
両側から編んで
骨を足して
また編んで、骨を足して
隙間を埋めながら、ひたすら編んで。
できた!


写真しか見たことがなかったけど、やればできるもんだ。
ニワトリ 2 羽くらい入りそうです。


後日…
できあがったカゴを鴨川の師匠に見せに行ったら、
ニワトリではなく、カゴいっぱいの米をくれました。
この米をおにぎりにしたら、またなにかに変わるかな?


今回の工数
一週間毎日ちまちま編み進めて計 15 時間


柳は3日~5日くらい水に浸すと柔らかくなるようです。
折り曲げても割けなくなったら使い時。
水からあげたら、乾かないように湿らせた布にくるんでおきます。

2016年11月18日金曜日

廣島一夫の仕事: 映像上映会のお知らせ 11月26日(土) @吉祥寺



読者の皆様


来週末 11月26日 (土) 14時から、廣島一夫さんの仕事展の対談映像上映会が開催されます。ご興味のあるかたは是非ご参加ください。


場所は吉祥寺の御殿山コミュニティーセンターです。


気になる費用は、なんとカンパ。


カンパ。。。


値札のついていないものが苦手な日本人にはちょっとしたハードルですが、野口英世さん以上の方はお見かけしたことがありませんので安心してお出かけください。


詳しくは主催のトカラ塾のウェブサイトをご覧ください。
トカラ塾のウェブサイトはこちら

2016年10月11日火曜日

廣島一夫の仕事展 10/6 - 11/13 @ギャラリーKEIAN(東京)

廣島一夫の仕事展に行ってきました。
東京のギャラリー KEIAN で 11月13日(日) まで
木金土日のみオープン。


招待客のみの日もあるようです。
サイトでチェックしてからお出かけください。














普段行かない場所のため、DM の地図が役立ちました。
都心にもこんなに閑静な場所があるんですね。
ここはもともとお茶室だったそうで、お庭も素敵でした。

小さな会場ながら展示も充実しており、
廣島さんのかごをじっくりと見ることができます。
興味のある方なら 1 時間位かかるかもしれません。

ちなみに、費用はクラウドファンディングでまかなわれたとのこと。
入場無料です。

ありがたやありがたや。

茶通しやバラなどの大きなかごや
魚籠などの小さなものまで
会場には廣島さんのカゴがぎっしり詰まっています。
丁寧な仕事が特徴と聞いていましたが
たしかに。

茶とおしの影にできたモアレまで端正です。

丸いものは丸く。
民具でありながら一切妥協のないその作りは
それ自体がメッセージなのだなあと思いました。
それにしても

この縁まきはどうやったらこうなるんだろう。


もう一回くらい見に行った方がいいかもしれないな。

追加情報
  • 図録販売は会場のみ。写真・解説ともしっかりしていておすすめ。1500 円

  • 小石川植物園に寄り道する方は、十分な時間と虫よけを持ってお出かけください。





2016年10月7日金曜日

ベンドール島の竹細工ワークショップ

ベンドール島でワークショップを開催しました。
作る物は六つ目の竹かご。

竹も六つ目も、フランスでは珍しいようで、
外部からの熱心な参加者を含め、8 名が島に集まりました。
都合のいいことに、この島には研修施設があり、
私達もその一部屋を借りてワークショップ開始。

フランスに来ても教え方は変わりません。
とにかく三角形だけを見て編んでいきます。

Ne t'inquiètes pas des hexagones!

やる気と根性のある方限定で募集したためか、
途中まではものすごく順調でした。

そう。途中まではね…
ランチは島のレストランで。
9月中旬にしては暖かい、いや、暑いそうで。

そうなるとみんなソワソワ…
仕方ありませんね。

「じゃあ、一時間だけ自由行動ね!」
わーい。

今でも、海水浴に行ってしまったことは後悔していません。
…が、ちょっといい気になり過ぎました。
ごめんなさい。

大変な事態がこの後に待ち構えていようとは…
アハハ*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'
午後の部。
ヒゴを立ち上げて、胴の部分を編んでいきます。

あら不思議。
教え方がよいのか、参加者が優秀なのか、
あまり手伝わなくても形になっていきます。

ただこの時点で、
ちょっと大きいかなとは思ったんですよね…

胴まではできたけど、縁の竹が足りない!

回しヒゴがギリギリな時点で気付くべきだった。
バカバカ!

参加者も呆れ顔です。

が、さすがやる気と根性のある皆さん。
島にあった素材でなんとか縁を作り…
籐で巻いて
夕方には完成しました!

「あ、船が出る!」
島のフェリーは7時が最終便。

「さよなら!ありがとう!」
「さよなら〜!」

港に向かって駆け出す参加者に手を振り、
初めての海外ワークショップは、
なんとか完了したのでした。

よかったこと
  • なんとか完成できたこと。手伝ってくれたみんな、ありがとう!
  • 参加者と交流できたこと。とくにアジア系の方はご自身のルーツにつながるものとして以前から竹細工に興味があったとのことで「フランスでできるとは思わなかった」と喜んでもらえた。

いろいろ大変だったけど、ワークショップやってよかった。

反省点
  • 直径が大きくなって、縁が足りなくなってしまった。このワークショップの材料には、十二分な余裕が必要と痛感。
  • 底 18 本、回しヒゴの長さ 90cm くらいの場合は、幅は 4.5mm にすべき。
  • 輪ゴムでセンターをマークする際は、ちゃんと円形になるようにすること。今回は三角形になったため全員が戸惑っていた。

2016年10月5日水曜日

ベンドール島日記

ベンドール島に行ってきました!
プロバンス南端の小さな町バンドールにある、周囲 1 km のちっちゃな島です。

むむ。この形、江ノ島そっくりじゃん。
実際、地元の人が日帰りで遊びに行くようなところらしいです。

江ノ島との違いは、陸続きではないこと。
マリーナから専用フェリーで島に向かいます。

 潮風を受けて進む船


10分ほどでベンドール島の港に到着。

この島は、リキュールの製造で財を成したポール・リカールが作った島。

ポール・リカール自身による港の絵。
商売だけでなく、絵もうまかったんですね。

現在のベンドール島は、リカール家が経営するリゾート施設になっています。
今回お世話になったアーティスト・ビレッジもリゾートの一部で、
ハーブと花がわさわさ生い茂る庭に、5軒ほどギャラリーが建っています。

今回はこちらのカゴのギャラリーにお世話になることに。

私も作品をこっそり置かせてもらったり

竹かごのワークショップを開催したりしました。
(ワークショップのもようも後日アップします)

ビレッジの住人の犬、トビー。
好きなもの: 海水浴客のビーチサンダル

猫のルナ。
好きなもの: キッシュとトカゲ

エビマヨパーティーに読んでもらったお礼に
焼き鳥を作ったり

 船で買い出しに行って自炊したり

 パン屋で買ってきたキッシュを半分猫に取られたりしましたが

 とにかく食べ物には困らない旅でした。 

対岸のバンドールにはマルシェがあって、新鮮な野菜をはじめなんでも売っています。

骨董品からベンツまで…

バンドールはワインの 産地名でもあり
郊外には試飲のできるワイナリーが点在しています。

 町の中心地にあるビーチや

松の木陰の散歩道 (実は結構なトレッキング ルート) と
バンドール周辺で遊んでいる間に二週間経ってしまったのですが

いちばんのお気に入りはやっぱり
ベンドール島の小さなビーチで過ごすひと時でした。

最後はプスプス (三輪車タクシー) に乗って鉄道の駅へ。

ベンドール島は豪華なリゾートではないけど、
青い空と青い海に囲まれた、
ポール・リカールの夢がいっぱいにつまった素敵な島でした。

またいつか行けたらいいな。